内製化支援チームのオンボーディングで取り組み始めたことを紹介します
CX事業本部 MAD事業部 内製化支援チームの阿部です。
チーム発足から半年強、二人で進めてきた内製化支援の推進ですが、8月に新メンバーを迎えて3人体制となりました。
できることが多くなることは喜ばしい一方、人が増えるということはそれだけ意見や考え方の相違が増えるということです。もちろん事前にサービスの目的ややりたいことなどはお互い話をした上でのジョインではありますが、そのプロセスの中だけでは確認できないことがあるのも事実です。特に内製化支援というサービスはクライアントの組織の状態をゴールとするため、内側にいる我々自身でもスキルセットやサービス内容に曖昧さが発生します。
また、チームとしても、新しい人がジョインすることは自分たちの今までのコラボレーションのあり方を見直すことでもあります。チームは杉井さんのジョインまで二人で仕事をしていたので、コラボレーションやコミュニケーションについてはかなり曖昧さを含んだ状態でもお互いなんとなく把握して進めていくことができていました。三人に増えることでこれがどう変化していくのか、ということについても全員で目線を合わせてチームの状況理解をアップデートする必要があります。
上記のような理由から、
- サービスのゴールを把握し
- 価値実現のためのチームの状態を見直し
- コラボレーションのあり方を再定義する
ことを目的としてオンボーディングで取り組んだ内容を書いてみたいと思います。
なお、このエントリでは、全社や部門レベルで統一的に行っているオリエンテーションの内容には触れません。業務ルールや事務手続きの説明などについては、皆さんも想像するであろうことを同じように実施しています。
やったこと
以下のリストにあるようなことをやりました。
- リーンキャンバスの更新
- Working Agreementの更新
- Notionドキュメントツアー
- 各部門へのヒアリング
- 目標設定
その他細かいところでは、各定例ミーティングでの挨拶や自己紹介、進行中の商談への参加なども実施しています。全てが初めから計画されていたわけではなく、各部門へのヒアリングについてはリーンキャンバスやWorking Agreementの更新を経て「やったほうがいいんじゃないか?」という杉井さんからの提案があって追加したものです。
評価プロセスにも関わる目標設定ですが、このようなオンボーディングを通じて新しいチームの形が見えたり、自分が関わっていくお客様が見えてきた段階で作っていくように、オンボーディングプロセスの最後に設定しました。
今回はその中でも、私としては新しく始めたリーンキャンバスの更新とWorking Agreementの更新について触れてみたいと思います。
リーンキャンバスの更新
改めて説明すると、リーンキャンバスは事業計画に必要な9つの要素を一枚のシンプルなテンプレートにまとめたものです。実際に事業を進める上で細かく取り組んでいかなければならないことは多々ありますが、方向性を俯瞰して確認し、そこから仮説検証サイクルを高速化していくために使います。
内製化支援では、最初のチーム立ち上げの時から使っていて、サービス内容の検証はリーンキャンバスが起点になっています。
今回、杉井さんのオンボーディングを計画するにあたって、
- 杉井さんの事業の理解度を高める
- 既存メンバーが営業状況を反映した課題感の更新する
- 杉井さんジョインでアップデートされるソリューションや優位性の再定義
ことを狙って全員(三人)でリーンキャンバスを更新しました。
やり方は、
- 前回のリーンキャンバスをコピー
- 各項目について前回のものを見ながら議論
- 新しいリーンキャンバスに反映
という流れで実施しました。
実際にやってみると、前提の共有がない杉井さんからの質問で各項目のより深い言語化につながったり、現状の商談や支援現場での内容がキャンバスに反映されることで記載内容が具体的になっていきました。具体例としての記載が増えた結果、外部に公開できない感じになってしまったのは残念ですが、キャンバスの各項目間の繋がりも前回より密接になっている実感があり、内製化支援の新しいステージが見えてきたように思います。
Working Agreementの更新
Working Agreementはチームメンバーが一緒に働く際の様々な約束事を文章化したものです。それぞれのプライベートな事情や仕事のスタイルなども反映して約束事を作っています。チーム立ち上げ時にも高柳さんと一緒に書いたのですが、これを杉井さんジョイン後の三人バージョンにアップデートしました。
期待を暗黙的なままにせず、明文化して仕事上でのベースラインを揃えておくことで今後コラボレーションをどのように進めていけばいいか合意ができたと思います。
また、全員で更新することにより、新規ジョインメンバーが一方的にチームに合わせるのではなく、チームも新規メンバーに合わせて変わっていくということを示せたのではないかと思います。
全体通しての所感
ビジネスにおいてもコラボレーションにおいても、非常に解像度が高くなる取り組みができたかな、と実感しています。ただし、その実感を得られるだけの時間をチーム全体で使っていることも確かです。例えば、リーンキャンバスの更新とWorking Agreementは一回につき2時間を3セット、チーム全体で同期をとって実施しています。それ以外のことも必要なことはなるべく同期を取ってやったので、チーム全体がこのプロセスに取り組むという合意がないと進めることは難しいと思いました。内製化支援チームはビジネス、チームともに立ち上げ期でもあるので、このような取り組みに使う時間をあらかじめ想定しておいたために特に事前の調整もなく始めましたが、ほとんどのメンバーが案件にフルコミットしている状態だと調整が必要になると思います。
また、このやり方そのものに人数の上限があるだろうな、ということも同時に感じました。メンバー全員が議論に参加することが必須であるため、ある程度全員の発言がしやすい場を維持する必要があります。参加人数が増えすぎると、どうしても参加というよりは聞いているだけになってしまって、取り組みに格差が出てくるケースが発生するのではないかと思います。やってみないとわかりませんが、5人というのが分水嶺ではないかと勝手に予測を立てています。
ひとまずは良い実感を得ることができたので、今の流れをブラッシュアップしていきたいと思います。9月にも一人迎え入れることが決定しているので、アップデートを発信したいです。